空気
この空気。
空気を吸って私たちはたぶん生きている?
このごろ特に息苦しいのはなぜか。
私の肺が不調になったせい。
あなたの喫煙が増えたせい。
私の感受性が強めなのか。
あなたの語勢がきつめなのか。
突然溺れそうになるくらい私もあなたも実は苦しいのです。
この空気。
あなたのものです。
この空気。
私のものです。
ではこの空気、浄化いたしましょう。
美味しくしましょ。
適度にしましょ。
もっと透明に。
もっと柔らかく。
もっと丁寧に吸い込みましょ。
かつて「空気」の研究って本読みました。
空気ってこわいな、そう思いました。
読み進めるうちに気分が悪くなりうんざりして、その明け方のぼってくる朝日が可哀想でした。
あれから空気はどうなったか。
真実はわからないまま、信じ得るかぎりの空気のなかを暮らして来て、幸い今朝も生きている。
空気をかきまわすのは実体なんかわからないのにメディアと呼んで案外重宝に使って来ました。
たとえば都合の悪いことは載せない朝日と同じ名前の新聞があります。
ついでにスポーツ新聞も。
空気は変わるはずです。
そう信じて来ました。
そう信じることができなくともこの空気を吸うのですが。
明朝、特に特に息苦しいと感じたら、酸素の次に大事な何かを吸入しに出かけなければなりません。
どこに行けばよいのかわからないけれど。
たぶん空気のなかです。
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